伊勢崎建築設備士事務所
ホームに戻る
建築にかかわる設備計画
設備計画方針の設定 コスト計画 スペース計画 計画の流れ
標準コストとコスト配分
次へ

施主の要求品質と目標予算とのバランスをとるため、コストプランニングは重要な設計業務です。
設計者はまず基本計画・設計段階において各種概算手法、概算プログラムを駆使して概算を行い、目標予算と比較します。この際、建物の用途・性格等を踏まえ、建築と設備のコスト配分にも十分留意します。概算精度はおおむね目標コストの±5〜10%程度です。

次に実施設計終了段階において、精算を行い、概算および目標予算との比較を行います。その際、コスト調整が必要な場合は、設備機能を維持しながらコスト減を図るVE手法(Value Engineering)等も採り入れ、できるだけ目標予算内で最適な品質をつくり込むようにします。
VE手法(設計VE、入札時VE、契約後VE等)については、一般の方において誤解の生じやすい面があります。
何かを止めることでは決してありません。しかし、 ここではVEについては触れないことにします。
コストプランニングの参考資料として、表5に各レパートリー別の建築コストと設備コストの配分比率を示します。
この表により、各レパートリーごとの設備コスト比率は、事務所・ホテル・店舗・大学においては約30%前後となります。また、各学校・集合住宅においては20〜25%、医療・福祉は30〜40%となり最も高い比率となります。
表5 設備コスト比率例
単位:%
建物事例
建 築
設 備
仮設
土工
躯体
仕上
小計
電気
衛生
空調
昇降機
駐車
小計
事務所
SRC
15,485.5u
2.2
6.0
29.7
28.1
66.0
10.1
5.5
14.8
3.2
0.4
34.0
SRC
6,920.8u
2.4
8.4
21.8
35.6
68.2
9.8
4.2
11.6
5.4
0.7
31.8

RC

1,870.2u
4.1
8.3
22.0
38.4
72.8
9.9
5.6
9.6
2.1
0.02
27.2
ホテル・旅館 SRC
16,190.5u
2.0
3.1
24.6
37.7
67.4
7.3
7.8
13.2
4.3
-

32.6

RC
2,731.3u
4.0
5.8
23.3
38.2
71.3
10.6
9.5
7.1
1.1
0.4
28.7
S
2,118.3u
4.3
5.7
23.8
34.6
68.4
10.5
9.7
8.8
2.6
-
31.6
店舗・量販店 S
15,511.3u
3.3
6.2
31.1
26.1
66.7
11.9
6.4
10.4
4.6
-
33.3
SRC
4,846.6u
3.5
8.3
29.0
26.0
66.8
10.8
7.1
8.5
5.4
1.4
33.2
S
2,106.3u
3.7
10.6
29.9
31.4
75.6
9.3
7.2
6.6
1.1
0.2
24.4
小・中学校・高校 SRC
11,182.0u
4.0
9.6
29.3
36.1
79.0
5.0
5.1
9.9
1.0
-
21.0
RC
3,188.70u
4.4
5.4
24.6
38.9
73.3
9.8
6.0
10.7
0.2
-
26.7
1,036.0u
4.0
3.5
25.2
44.0
76.7
8.2
10.6
4.5
-
-
23.3
集合住宅 SRC
32,196.0u
5.0
8.2
25.7
37.2
76.1
5.2
10.5
3.2
2.3
2.7
23.9
RC
6,712.6u
3.2
7.0
26.0
43.6
79.8
6.0
10.0
1.7
1.2
1.3
20.2
S
741.3u
5.8
7.7
23.9
39.2
76.6
6.8
8.5
4.6
3.5
-
23.4
医療・福祉 SRC
6,848.0u
3.6
8.3
26.3
30.9
69.1
10.8
12.4
6.5
1.2
-
30.9
RC
4,047.5u
3.1
3.7
20.2
34.7
61.7
12.2
11.6
12.6
1.9
-
38.3
RC
2,043.1u
2.7
7.8
19.6
34.7
64.8
9.8
10.7
12.0
2.1
0.4
35.2
注)建設工事原価分析情報(平成8年4月号、9年4月号、10年3月号、大成出版社)のデータによる。
その他詳細のデータにつきましては、お問い合せください。
次へ

copyright