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建築コンセプト・建築計画との確認 |
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プロジェクト固有のコンセプト、施主の要求条件等は、建築計画・構造計画と設備計画と調和がとれている必要があります。 |
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ここで、調和をとるということは、すべて同一条件にするということではなく、建築・構造・設備の各部位において、それぞれの持つ特性を把握し、条件設定をストーリー立て、決定することです。 |
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例えば、ライフサイクル的観点からは、建築、構造と設備の寿命が相違することに着目し、設備スペース計画をすることが重要です。 |
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構造に関してはロングライフビルの計画となりますが、設備は一定耐久年数経過後に、リニューアルを容易とするフレキシビリティに重点を置いたスペース計画となります。 |
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建築計画の確認として、建築防災、避難経路、自然環境(水害・塩害対策、騒音規制)、地震対策、増設・更新時対応、メンテナンス、施工性・工期、周辺環境への対応、法的規制等があります。 |
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スペース計画の手順 |
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建築計画・構造計画と設備計画の調整 |
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設備システムにより、差異は多少ありますが、建築と設備のスペースがバランスして、その比率が一般データの範囲にあること。 |
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シャフトと設備諸室が適正に集中または分散され、設備の各システムが交差または集中せず無理がないこと。 |
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さらに、構造部位と取り合っていること。構造の工法、架構システムも設備計画と調和するように打合せを行います。 |
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配置計画上の諸条件 |
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各種制約条件に基づく検討事項にしたがって配置計画上の検討を進めます。(表9参照) |
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各設備項目に必要な諸室・機器を表11を参考に、リストアップして建築設計者と打合せを行います。 |
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エネルギー供給・通信情報供給ルートの効率的配分 |
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建築設備の効率は、建築計画によって大きく左右されます。これは建築全体が1つのシステムとして動いている以上、当然のことであります。 |
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建築設備の省エネルギーを図るとき、建築内外の動線計画で人や物のみではなく、空気・水・情報・エネルギーの動線も短く、かつ交錯しないように計画します。 |
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例えば、ダクトスペースの配置が悪くダクト経路が長くなれば、それだけ送風機の所要動力も大きくなります。 |
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ダクトスペースが小さすぎればそのダクト内の風速が大きくなり、同様の結果となります。 |
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これらの計画ミスがさらに熱損失を増大させます。給排水設備や電気配線のパイプスペースについても同様で、機械室や機器の配置も、大なり小なり消費エネルギー量に影響します。 |
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搬出入ルート、マシンハッチ計画 |
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設備諸室の配置に当たって考慮すべき事項の1つに、設備機器類の搬出入ルートの確保があります。 |
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大型機器類の場合は人力だけでは不可能な場合が多く、昇降機や揚重装置が必要となり、施工時のみならず将来の更新時までの配慮が必要です。 |
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そのためには、マシンハッチや大型扉、将来開口が可能な軽微な壁、といった具体的な計画を建築設計者と打ち合わせることが重要です。 |
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更新に対する考え方 |
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建築のライフサイクルと設備のライフサイクルの違いを考慮し、予備スペースを更新用に用意しておく必要があるかを検討します。 |
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表 9 配置計画法上の検討項目 |
項 目 |
検 討 事 項 |
備 考 |
施主与条件 |
□建物目的、使用目的 |
□用途に応じた総合的なスペースの有効利用を考慮 |
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管理体制 |
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自然環境 |
□騒音規制、悪臭、その他の |
□騒音発生体を敷地境界より離す。 |
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外気汚染 |
□外気取入れ口・排気口の位置は他への影響を考慮 |
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□都市設備の状況 |
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□水害対策 |
□浸水地域の1階または地下には、主要機械室および |
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電気室は設置しない |
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□塩害の有無 |
□塩害地域では機器の屋外設置を避け、風向も考慮 |
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(海岸からの距離) |
して配置計画を行う。 |
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□寒冷地対策 |
□凍結の恐れのある機器の屋外設置は避ける。 |
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□電磁波 |
□特高送電線の影響 |
法的規制 |
□各種法規による所要スペース |
□電気室、受水槽室等 |
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□消防法上の危険物 |
□保有空地、隔離距離を確保カクホする。 |
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□日影規制、斜線制限 |
□屋上設置の機器に注意 |
保守・点検・交換 |
□保守点検個所の集中 |
□関連機械室を近くに設置 |
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□交換の容易性ヨウイセイ |
□機器周囲:スペースの確保、照明器具の球交換 |
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□点検時の経路 |
□居室を通らずに行える場所とする。 |
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□動線確保を併せた配置計画(屋外、屋上等) |
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検針ルートの確保 |
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□搬出入経路の確保 |
□他の機器の移設や間仕切等の撤去を伴うような計画 |
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とする場合は施主の了承を得ておく。 |
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□更新方法、スペース |
□ リニューアル時の機器設置場所、方法 |
他室への影響 |
□騒音、振動、煙、臭気、湿気、 |
□騒音発生体(ボイラー、冷凍機、空調機、ポンプ、 |
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熱、漏水、浸水、電磁波 |
ファン等は居室(特に寝室、役員室、応接室等 |
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隣接しない。 |
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□電気室等、湿気を嫌う室の上部に水場を設置しない。 |
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□主電気室とOA関連機器の電磁波の影響 |
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□ インバータからの高調波対策 |
配線・配管・ダクト |
□経済性 |
□主機械室と主電気室 |
の経路 |
□施工性 |
□電気室と自家発電 |
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□ エネルギーの効率的分配 |
□ ボイラー室と煙突 |
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□主機械室と付属機械室 |
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□電気室、機械室とシャフト |
美観 |
□屋内外露出機器(空調機、 |
□意匠上の観点から建築設計者と打合せをする。 |
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照明器具、キュービクル、 |
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水槽等) |
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建物構造 |
□機器重量 |
□ボイラー、冷凍機等の重量物は下階へ設置した方 |
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□機器据付部分への強度 |
が有効 |
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□開口 |
□開口と耐震壁 |
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